No.044『他人に振り回されず生きる』
いつも他人に対して不平や不満ばかり言っている人は、自分の信念や価値観をもたず、他人に振り回されている人だと言えます。
「他人にこんなことを言われた」「他人にこんなことをされた」などと、他人の言動にいちいち腹を立てていては、まったくキリがありません。
「自分はこうしたいのに、なかなかできない」と、自分のことで悩むのは、大いに結構です。悩みがなければ、成長もありません。
しかし、「他人にこんなことをされた」というのは、自分の問題ではなく、他人の問題です。他人の問題をいくら気にしても、自分のためにはなりません。
いちいち他人の問題をあげつらう人は、えてして向上心がありません。自分の欠点は棚に上げてしまうのです。
たとえ他人があなたをバカにしようとも、それは単に、「その人があなたをバカにした」という事実が存在するだけで、あなたが本当のバカであるというわけではありません。
自分に非がないのなら、そんな人の言うことは気にせず、堂々としていればよいのです。
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他人をバカにするような人は、おそらく相当に劣等感の深い人です。それはその人の問題であって、あなたの問題ではありません。他人の劣等感まで抱え込んで苦しむ必要はないのです。
他人に非難されることを怖れる人は、また一方で、自分を認めてくれた相手には、「永久に認め続けてくれること」を無意識のうちに要求してしまいます。幻滅されることが怖いのです。
そして、その押し付けがましさのために相手が距離を置こうとすると、「裏切られた」と言って逆恨みします。
はじめから嫌われるよりも、一度好かれた相手に嫌われることは、よけいにつらいことなので、はるかにその恨みは大きくなり、ストーキングなどの異常な行動に発展します。
要するに、他人の評価ばかりを気にする人は、結局、他人からどう扱われても、安心できないのです。
世の中には、他人が傷つくようなことを平気で言う冷たい人は、たくさんいます。
あなたのまわりだけでなく、誰の近くにも平等にいるのです。
もしもあなたが、「冷たい人間がいるせいで、自分はいつもストレスを抱えている」と思っているのだとしたら、あなたが幸せになるためには、世の中のすべての冷たい人間を抹殺しなければならないということになります。そんなことは絶対に不可能です。
愚痴をこぼさず、いつも笑顔で明るく生きている人もたくさんいます。
明るい人のまわりには、冷たい人間がまったく存在しないわけではありません。
ストレスをためるか、ためないかは、まわりの環境ではなく、自分の心のもち方で決まるのです。
光は暗闇を照らすことはできますが、暗闇が光を消し去ることはできません。
暗闇とは、単に「光がない状態」のことです。実体のない暗闇というものが、光を奪うことはできません。
明るい人は、暗い人から悪い影響などまったく受けないのです。
あなたの人間としての価値は、「ひとりの人にどう扱われるか」によって決まってしまうほど、ちっぽけなものなのでしょうか。
そうでないなら、心豊かに生きたいなら、きょうかぎり、「他人にこんなことを言われた」と腹を立てるのはやめましょう。
他人に対しては、親切や気遣いに感謝だけすればよいのです。
(おわり)