No.013『自分の値打ちは自分で決めよう』
人間は、文字通り、人と人の間にあってこそ意味のある存在ですから、他人からの評価というものは、重要です。
他人の目があるから恥ずかしくない生き方をしようと、プラスに考えられればよいのですが、自分に自信のない人は、いつも他人にどう見られているかばかりを気にして、他人からの評価が自分の価値のすべてであるかのように思い込んでしまいがちです。
他人の評価に一喜一憂して、神経をすり減らしていては、きりがありません。
人にバカにされたからといって、あなたの人間としての価値が下がるわけではないのです。
逆に、あなたが誰かのことをバカにしたからといって、その人の価値を下げることができるでしょうか。そんなことは、不可能です。それと同じことです。
自分の値打ちは、自分で決めればよいのです。
人を愛し、愛されるためには、心が健全でなくてはなりません。自分に自信がなければ、他人を尊重することはできません。
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「自信をもてることの何ひとつない人間は、どうすればいいのか」という反論があるかもしれません。
しかし、自信をもつということに、特別な根拠などいらないのです。
「自分は、この世の中でたったひとりの、かけがえのない存在である。だから、自分は、生きているというだけで値打ちがある」という理由でいいのです。
むしろ、「学歴が高い」「容姿が美しい」「金持ちである」などの、条件つきの自信などというものは、はかなく、虚しいものです。逆にいえば、「それを失えば、自分は価値がない」ということになってしまいます。
無条件に、自分は価値のある人間だと思うこと、それは、誰にでも可能なことです。
「どうせ自分なんて、何の値打ちもない」と、自分を卑下する人は、本当は、愛されたい、認められたいと願望が人一倍強い人です。
自分が他人から否定されることを怖れすぎるあまり、先に自己否定することにより、けん制してしまっているのです。
厳しい言い方ですが、自信のない人というのは、控えめに見えて、実は、自分のことしか頭にない、ごう慢な人です。
「他人が変わらなければ、自分も変われない」と思っているから、そこで成長がとまってしまうのです。
まず、心のとらわれをはっきりと自覚し、そこから解放されなくてはいけません。
自信をもてばもつほど、他人を思いやる気持ちが生まれ、謙虚になれます。
「自分が大切」だからこそ、他人も同様に「自分が大切」だと考えていることを認めてあげられる、それが健全な人間関係というものです。
(おわり)