No.001『してあげたことを忘れよう』
「私はあの人に、これだけのことをしてあげたのに」
ということは、人は、細かいことまでよく覚えています。
その代わり、人にしてもらったことは簡単に忘れてしまいます。
夫婦や恋人同士のいさかいの多くは、「してあげたこと」と「してもらったこと」の不釣合いへの不満から生まれます。
誰でも、自分が人にしてあげたことは重大なことに感じますが、人にしてもらったことは軽くみてしまいがちですので、釣り合いがとれるはずがないのです。
「こうしてほしい」という要求には、きりがありません。
「こうしてくれてありがとう」という感謝にこそ、愛の喜びがあります。
彼(彼女)に「してもらったこと」を、よく思い出してみてください。
「してあげたこと」は、すべて忘れることです。
公平にみて、それで、ちょうどいいくらいなのです。
(おわり)