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たかたまさひろ(著)

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No.007『批判的な言葉を避けよう』

先日、筆者が電車に乗っていると、隣の席に若いカップルが座りました。
女性が、「私、いつも、朝ごはん食べてないの」と話すと、男性は、「ダメだよ、しっかり食べなくちゃ」。
「でも、ダイエット中だから」という彼女に、彼は、しつこく、「ダメだよ、ダメだよ」を繰り返すばかり。
彼女はついに、「わかったよ、うるさいなあ」と、ふくれてしまいました。

彼が、「体によくないから、しっかり食べた方がいいと思うよ」と、彼女を気遣う言い方をすれば、彼女からも、「ありがとう」という言葉が返ってきただろうに、と残念に思いました。

彼は、彼女を心配していったことなのでしょうが、その気持ちがまったく伝わらないどころか、逆に彼女の気分を害してしまいました。

私たちは、人を批判するつもりはないのに、つい無意識に批判的な言葉を使ってしまうことがあります。
「ダメ」「どうしてあなたは〜」……。
子供のころ、親や先生にいわれて、あんなに嫌だった言葉を、知らず知らずのうちに自分でも使ってしまっていませんか。

批判的な言葉を使い続けていると、相手から、「何となく、この人とは話をしたくないな」と思われてしまいます。
悪意はないのに、うとまれてしまうなんて、まったくつまらないことです。

「〜してはダメだ」というより、「こうした方がいいと思うよ」。
「どうして〜してくれないの」というより、「こうしてくれると嬉しいな」。
言い方を変えると、印象は大きく変わります。

日本語では普通、主語を省略しますが、主語を補って考えると判りやすいと思います。
「あなた」を主語にすると、相手を批判する内容となってしまいがちです。
「私」を主語にして、相手を直接批判するのではなく、自分の考え、気持ちを伝えるようにしましょう。
いい意味で、「自分中心」に考えるのです。
習慣づければ、難しいことではありません。
(おわり)

ありがとう ロングセラー 46刷
こころのおそうじ。(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

イライラ、ムカムカ、カリカリ…自分の気持ち持て余していませんか?読むだけで嫌な気持ちがなくなります
メッセージ No.001-009
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