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たかたまさひろ(著)

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たかたまさひろ(著)

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たかたまさひろ(著)

No.270『自分を扱うように他人を扱う』

他人の役に立つこと、他人がよろこぶことは、おおいにやるべきです。
ただし、勘違いしてはならないのは、「他人に嫌われたくないから」「自分を認めてほしいから」という理由でやっても意味がない、ということです。
無理をして他人にこびへつらい、たとえ他人に気に入られたとしても、自分で自分を好きになることはできません。

自分に自信がもてない人が考えるべきことは、他人に好かれるような行動をとることではなく、自分で自分を好きになれるような行動を選ぶことです。
他人のために何かをして、相手をよろこばせることが、そのまま自分のよろこびとなる。それがもっとも自分を好きになれる行動ではないでしょうか。
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友人が、「俺はこんな大きな仕事をした」ということをしきりに自慢してくる。いい加減聞き飽きているのだが、一応、「それはすごいね」とお愛想を言っておく。
その動機が、「友人に好かれたいから」というのであれば、よいこととはいえませんが、「たとえお世辞でも、それで相手がいい気分になるのなら、よいことなのだ」と思って言うのであれば、悪いことではありません。

彼女とドライブに出かけようと予定を立てていたのに、彼女は家で映画のビデオを見たいという。仕方なくドライブは取りやめ、一緒にビデオを見ることにした。
このとき、「嫌われたくないから」という理由で彼女に従ったのであれば、不満が残りますが、「彼女をよろこばせたいから」という理由で決めたのであれば、自分も満足できるでしょう。

他人に何かをしてあげるときは、自分自身にしてあげるつもりですればよいのです。
仕事をがんばった自分へのご褒美に、高いレストランで食事をする。休日、趣味のアウトドアを楽しむ。静かに読書をしたり、音楽を聴いたりして、くつろぐ。
それらの行動は、自分のために行うことであり、自分が楽しむことで目的は達成されています。
自分のために行ったことに対して、さらにその見返りを求める人はいません。
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「他人をよろこばせてあげた」「自分は我慢をして、他人に譲った」ということを、「貸しをつくった」ことのように考えてはいけません。
他人に何かをしてあげるのは、互いの関係をよくするためなのですから、それは同時に自分のためでもあるのです。
自分がうれしいから、そうした。それだけで充分なのです。

他人に気を遣いすぎて疲れてしまう人は、「他人の役に立たなければ、自分は受け入れてもらえない」という不安をもっているのでしょう。
しかし、「見捨てられるのが怖いから」という理由で他人にへつらうのは、結局、自分のためにも相手のためにもならないのです。
他人から見捨てられることを怖れてしまうのは、「自分を受け入れてくれない人を受け入れられない」からです。
自分もまた、他人を「自分の役に立つか、否か」という目で見て、利用しようとしているということなのです。

他人から見捨てられる不安から逃れるためには、まず自分が、「役に立たなくても、自分をよろこばせてくれなくても、他人を認めてあげる」ことから始めなければなりません。
自分を扱うように他人を扱う。自分がしてほしいように他人にしてあげる。
そうすることで、他人との貸し借りや勝ち負けなどにこだわらずにすむようになるのです。
(おわり)

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リラックスブック(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

人づきあいが苦手、小さなことですぐムカッとしてしまう、自信がない、そんなあなたの心を軽くする本
こころのお掃除、始めましょ
メッセージ No.270-279
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