No.020『自分に正直になろう』
やくざは、乱暴な言葉で他人を脅し、暴力で自分の強さを誇示しようとします。
しかし、やくざのような人間を、誰も「真に強い人」だとは思わないでしょう。
彼らは、つまるところ、「そこまでしなければ自分を守れない臆病な人間」なのです。
自分に自信があるのなら、他人の前で強がる必要などありませんし、自信がないのなら、いくら虚勢を張っても意味のないことです。
虚勢を張ってしまう人は、自分で自分を受け入れられない人です。自分の心が頼りないから、他人の評価ばかりを気にするのです。
偽りの自分を演じながら、弱点を見抜かれることを怖れ、つねに不安にさいなまれながら他人と接しています。
人間にとってもっとも不幸なこととは、他人に傷つけられることでも、不慮の災難に見舞われることでもありません。
自分の弱さから目をそむけ、自分自身をごまかしながら、ただ虚しさの中で生きていくことこそが、最大の不幸です。
自分に自信がない人は、「自分は価値のない人間だ、悪いのは自分だ」という言い方をします。
しかし、本心ではそう思っておらず、悪いのは他人だと思っており、自分を認めてくれない他人に対して激しい憎しみを感じています。
それがみにくい感情であることは判っているので、あからさまに口に出すこともできず、巧妙にごまかしているだけなのです。
ごまかし、言い訳をしながら生きている自分にますます嫌気がさし、自己嫌悪は深まっていきます。
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他人を信頼しているなら、「欠点も含めて、互いを認め合おう」という意識が生まれるはずです。
それができないのは、「どうせ他人は自分を見くだすに決まっている」と、他人への不信感があるからです。要するに、「悪いのは他人」なのです。
憎しみは、抑圧しているうちに、抑圧しているという意識さえなくなってしまい、自分でも自分の本心が判らなくなってしまいます。
自分を受け入れ、好きになるためには、まず自分の心をまっすぐに見つめ、自分に正直にならなくてはなりません。
他人が憎いなら、憎いでかまいません。「私は人が憎い」と、気のすむまで心の中で叫んでください。
それから、「では、前向きに生きるためには、自分はどうすればよいのか」と、解決策を探っていけばいいのです。
いつまでも感情を抑圧し、ごまかしていては、成長はありません。
「誰も本当の自分を理解してくれない」と言う人にかぎって、他人の前で本当の自分をさらけ出そうとしないものです。
本当の自分を隠しているのに、理解されるはずがありません。
今日から、勇気を出して、少しずつ抑圧された心を開放し、自分を許し、他人に心を開いてみてください。
はじめは傷つくこともあるかもしれませんが、一筋の光が見えてくれば、しめたものです。
少しずつ成長していく自分を認めることは、大きな喜びとなるはずです。
最後に、私の大好きな言葉を贈ります。
「今日は、私の残りの人生の最初の日である」
変わろうと思ったその日から、人生は変えられます。
(おわり)