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No.051『好き嫌いをはっきりさせる』

「自分が自分でないような感覚」を訴える人は、少なからずいます。
人の輪の中に入って話をしていても、「楽しそうに見せなければならない」という義務感が先に立ち、上っ面な笑顔を見せるだけで、心から楽しめない。
「人生の目標をもたなければ」という意識はあるが、自分が何がやりたいのか、何を楽しいと思うのかさえ判らず、ただ焦るばかりで、何も行動を起こせない。

自分が嬉しさ、楽しさを感じる前に、「どういう感情、思考を抱くことを他人から要求されているか」を読み取ってしまい、それに合わせてしまうのです。
しかし、それは自分の勝手な思い込みで、本当は、誰もそんなことは要求していないのです。

そういう人たちは、映画や音楽は「ヒットしているもの」を鑑賞し、洋服は「人気のあるブランド」のものを買い、レストランは「雑誌やテレビで紹介されていた店」を選んでしまいます。
自分の判断基準がなく、「まわりの人がそうなのだから、自分もそうでなければならない」と思ってしまいます。
自分で車を運転しているのではなく、他人が運転している車の助手席に乗せてもらっているだけで、どこへ行くのかも、事故にあうかあわないかも、まるで他人まかせのように考えています。
結局、何をしても、心から楽しめることがないのです。
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はっきりとした自分の感覚をもつには、まず「好き嫌いをはっきりさせる」ことから始めてください。
誰にでも好きなもの、嫌いなものがあり、好きな人、嫌いな人がいます。
幼稚園や小学校では、「誰とでも分けへだてなく仲よくしましょう」と教わりますが、大人になれば、無理をして嫌いな人と付き合うことはありません。
そんなことでストレスをため、心をすりへらすなんて、もったいないことです。
もちろん、職場や近所の付き合いなどで、顔を合わせずにはすまない相手もいますが、少なくとも、つくり笑顔でへつらう必要などないのです。

心の底から「私は、世の中のすべての人と仲よくしたい」と思っているならば、それはそれで結構ですが、そんな聖人のような人はまずいないでしょう。
ほとんどの人は、無理をして「理想的な自分」を演じているだけなのです。
無理をやめて、嫌いな人とは事務的に、最小限の付き合いをし、あまったエネルギーを好きな人との付き合いに使えば、人生はより豊かになります。

好き嫌いをはっきりさせることは、決してわがままではありません。自分の素直な感情を抑圧することのほうが、よっぽど精神によくないことです。
他人に不愉快な思いをさせたり、迷惑をかけたりしてまで、単に自分の利益のためだけにわがまま勝手を言う人は、そんな自分を好きになれるはずがありませんから、本当に自分に素直にはなっていないのです。
自分に素直になるということは、必ず、自分も、まわりの他人も幸せになる方向に向かわせるはずです。
(おわり)

ありがとう ロングセラー 46刷
こころのおそうじ。(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

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メッセージ No.050-059
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