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たかたまさひろ(著)

こころのおそうじ

たかたまさひろ(著)

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たかたまさひろ(著)

No.263『嫌なことを心に残さない』

私たちは、いつも明るく楽しい毎日を送りたいと思っていますが、やはり生きていく上では、特に人間関係においては、なかなか自分の思いどおりにはならず、いろいろとストレスを抱え込んでしまうものです。
ストレスをためる人とためない人との違いは、「うまく心を切り替えられるか」ということにかかっています。

仕事で失敗をするときは、なぜか次々に失敗が重なってしまう、という経験のある人も多いのではないでしょうか。
一度失敗をして、「ああ、もう嫌だ」とくさくさした気持ちを抱えたまま仕事を続ければ、かえって身が入らず、ふだんならしないような失敗までしてしまうのです。
また、誰かとケンカをしてイライラしているとき、関係のない人に八つ当たりをしたり、くどくどと愚痴をこぼしたりして、ほかの人からも嫌われてしまう、ということもよくあります。
小さなストレスをうまく処理できなかったために、さらに大きなストレスを生み出してしまうのです。
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なるべくストレスを抱え込まないようにするためには、「嫌なことを避けよう」と考えるよりも、まず、「嫌なことがあったときは、その傷口を広げないようにしよう」と考えたほうがよいのです。
いつもイライラしている、くよくよ落ち込んでいる、という人は、「嫌なことばかりがある」というよりも、「嫌なことばかりに心がとらわれている」のではないでしょうか。

お天気屋の上司の気分を害したらどうしよう。
好きな人に話しかけて、軽くあしらわれたらどうしよう。
またあの近所のおばさんに嫌みを言われたらどうしよう。
「嫌なことがあったら、どうしよう」といくら考えても、嫌なことを避けられるわけではありません。
むしろ、まだ嫌なことが起こってもいないのに不快な思いをしているわけですから、よけいに損をしていることになるのです。

では、嫌なことがあったときは、どうすればよいのか。
「その瞬間だけ、嫌な思いをすればよい」のです。
ストレスは、「嫌なこと」によって生じるというよりも、「嫌なことが起こらないだろうかと気に病むこと」と、「起こってしまったことをいつまでも苦にすること」によって生じるのです。
中国の古典「菜根譚」には、「風過ぎて竹に声を留めず」という言葉があります。
「風が過ぎれば、竹はざわざわと音は立てない」という意味です。

よいことも悪いことも、すぐに忘れるのがよいのです。
悪いことはともかく、よいことも忘れたほうがよいというのは、おかしいと思われるかもしれませんが、「よいこと」というのも、「悪いこと」との比較にすぎません。
「よいことばかりが起こればよい」と考えるのは、「悪いことが起こらなければよい」という考えにとらわれることになるのです。
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優しい恋人との楽しい時間を過ごし、心からのよろこびを感じ、その愛情に感謝する。
そこまではよいのですが、ただ「楽しかった」という思い出にすがりついてばかりいては、次にちょっと冷たい態度をとられたときに、「以前は優しかったのに、なぜ」という不満が生まれます。
もともと冷たい人であれば何とも思わなかったのに、「よいこと」への執着が、「嫌なこと」を生み出す原因となってしまうのです。
「この幸せがいつまでも続けばよい」というのは、本当にその幸運に感謝していることにはなりません。
「よいこと」はその場かぎりの幸運にすぎないという覚悟をもって、その瞬間瞬間によろこびを味わいつくさなければならないのです。

やはり人生は、好きなこと、楽なことだけをして生きていくというわけにはいきません。
いつまでも若く健康で、おいしいものを食べ、好きな人ばかりに囲まれ、遊んで暮らして……。
「毎日がうれしいこと、楽しいことばかりで彩られていたら、どんなにすばらしいだろう」と思うかもしれませんが、「よいこと」もそれが当たり前になってしまえば、ありがたみも薄れ、さらに大きな欲求に悩まされるだけです。

ある有名なフランス料理のシェフは、「フランス料理をおいしくいただくには、どうすればよいでしょうか」という質問に、「たまに食べることです」と答えたそうです。
「幸せが続くことが幸せではない」というひとつの逆説が成り立つのです。

うれしいことも嫌なことも、その瞬間に心いっぱいで感じ、過ぎ去った後には何も残さない。
風が胸の中を吹き抜けていくさまをイメージしてください。はねつけるのでもなく、ごまかすのでもなく、ただそのままに受け入れ、そして手放すのです。
「気にするなと言われても、気になるものは仕方がないじゃないか」という人もいるかもしれませんが、「気にしても仕方がない」、「気になるのだから仕方がない」、同じ仕方がないのなら、自分のためになるほうを選ぶのが賢明です。

心が惑わされたときは、手を叩いたり、大きく深呼吸をしたりと、自分なりの「心を清める儀式」を決めておくのもよいでしょう。その儀式を行った後は、いっさい気にしないことにするのです。
生きていれば、悲しいことや不愉快なことが起こるのは、避けられません。
しかし、それを心に残さず、ストレスを最小限にとどめることはできるのです。
(おわり)

ありがとう ロングセラー 46刷
こころのおそうじ。(だいわ文庫)
たかたまさひろ(著)
定価 770円(税込)

イライラ、ムカムカ、カリカリ…自分の気持ち持て余していませんか?読むだけで嫌な気持ちがなくなります
メッセージ No.260-269
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