他人の役に立つこと、他人がよろこぶことは、おおいにやるべきです。
ただし、勘違いしてはならないのは、「他人に嫌われたくないから」「自分を認めてほしいから」という理由でやっても意味がない、ということです。
無理をして他人にこびへつらい、たとえ他人に気に入られたとしても、自分で自分を好きになることはできません。
自分に自信がもてない人が考えるべきことは、他人に好かれるような行動をとることではなく、自分で自分を好きになれるような行動を選ぶことです。
他人のために何かをして、相手をよろこばせることが、そのまま自分のよろこびとなる。それがもっとも自分を好きになれる行動ではないでしょうか。
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腹痛に苦しんでいるとき。
腹が痛いせいで、仕事や勉強が手につきません。おいしいものも食べられず、運動を楽しむこともできず、何をしても気分はすぐれません。
「ああ、この腹痛のせいで、気分は最悪だ」と、腹痛のことばかりが気になってしまいます。
しかし、腹痛と頭痛に同時に悩まされていたとしたら、どうでしょう。
「せめて頭痛だけでも治まってくれれば、どんなに気分がよくなるだろう」と考えます。
そして、頭痛が治まれば、「腹痛だけなら、何とか耐えられそうだ」と、心は安まります。
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ある20代前半の女性は、優しい恋人がいるのに、つい彼を困らせるような言動をとってしまいます。
彼が仕事で忙しいときに電話をかけて、「どうしても話がしたい」とだだをこねたり、誕生日に彼からプレゼントをもらったとき、「気に入らないから、店に返してきてほしい」と言ったりしてしまうのです。
彼は温厚な性格で、わがままを受け入れてくれていますが、このままではいつか愛想を尽かされるだろうということも彼女は判っています。
彼のことが好きなのに、なぜわざわざ彼に嫌われるような真似をしてしまうのか、自分でも自分の気持ちが判らず、悩んでいるのです。
親に厳しく干渉されたり、過保護に育てられたりした人は、このように「他人を困らせ、世話を焼かせることでしか、愛情をえられない」と思い込んでしまうことが多いようです。
他人に上手に甘えることができず、「全面的に屈服する」か、さもなくば「わがままを言って困らせる」かのどちらかに偏ってしまうのです。
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自分に自信がもてない人、生きがいを感じられない人は、「今の自分は、本当の自分ではない」という漠とした虚しさを抱えているのではないでしょうか。
「ありのままの自分を認めよ」と言われても、「その自分というものが判らないから悩んでいるのだ」という人もいるかもしれません。
「本当の自分」とは、いったい何なのでしょうか。
自分の肉体は、鏡に映したり写真に撮ったりして見れば、それがたしかに「本当の自分」の姿であることは確認できます。
しかし、心の中は目に見えません。
「本当の自分」などというものは、いくら探しても、宝物を掘り当てるように発見できるものではありません。
それは、自分でつくり上げるしかないのです。
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ある大学生の悩みです。
大学の経済学部に進学したが、もともと経済学に興味があったわけではなく、たまたま受かったところに入っただけである。
勉強にまったく身が入らず、授業をサボってアルバイトをしたり、遊びに出かけたりすることが多くなった。
中退しようかとも思うが、将来の就職のことを考えると不安である。
自分は本当は美術大学に行きたかったのに、親に許してもらえず、ふつうの大学に行かされたのだ。
美術大学に行っていれば、今ごろ好きな絵の勉強をして、充実した毎日を送っていたはずなのにと思うと、悔しい。
そんなときは、こう考えてみてください。
親に学費を払ってもらい、生活の面倒まで見てもらうことを当然だと思っているから、不満が生まれるのです。
大学に行っている人がすべて、親が健在で、経済力があるとはかぎりません。
どうしても絵の勉強をしたいなら、自分で働いてお金をためてから美大に行けばよいのです。
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大学生のA君は、アルバイト先で知り合った女性に片思いをしているのですが、いまひとつ彼女の気持ちが判らず、告白していいものかどうか、あと一歩が踏み出せずに悩んでいます。
A君のほうからデートに誘うと、彼女は応じてくれます。しかし、あまり楽しそうではなく、どこか態度が素っ気ないのです。
これまでに数回デートをしたことがあるのですが、恋人という関係に発展することはなく、「いい友達」という状態。
メールも、いつもA君の側から発信すれば、彼女は返事をしてくれるのですが、彼女のほうから先に送ってくれることはありません。
A君は、彼女に嫌われてはいないと思うのですが、「ひょっとして、彼女はいやいや付き合ってくれているのではないか」という不安も拭えないのです。
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ある人の悩みです。
身勝手な友人に手を焼いている。その友人の話すことといえば、自慢話と愚痴ばかりで、うんざりさせられている。いつも自分の話ばかりして、私の話をまともに聞いてくれない。
先日は、一緒に食事をする約束をしていたのに、当日になって急にデートの予定が入ったからとキャンセルをされた。
万事がこのようにマイペースなのだ。
友人は奔放な性格で、別に悪気はないようなのだが、自分が軽んじられているような気がして、不満がたまってしまう。
また別の人の悩みです。
職場に無愛想な人がいる。朝、顔を合わせても、私には目もくれず、ぶすっと黙っている。
無視を仕返すのも大人げないので、私はその人にいつも笑顔であいさつをしているが、返事はない。
小さな職場なので、毎日気持ちよく仕事をしたいと思っているのに、その人の顔を見るとゆううつな気分になる。
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「ここに金貨の入った袋がふたつあります。片方の袋には、もう一方の2倍の金貨が入っています」
ある慈善家があなたの前に現れて、こう言ったとします。
「どちらかひとつを選んでください。それを差し上げましょう」
あなたは、左の袋を選びました。中には10枚の金貨が入っていました。
「袋を変更することもできますよ。どうしますか」
左の袋が金貨10枚だったということは、右はその倍の20枚か、半分の5枚のどちらかです。
さて、あなたは、そう言われたとき、右の袋を選び直すでしょうか。
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他人からののしられたり、侮辱されたりすれば、誰でも腹が立ちます。
しかし、怒りにまかせて相手を攻撃したり、いつまでも恨みを引きずったりしてはいけません。
怒りとは、自分を変革させるためのエネルギーです。自分や他人を傷つけることもできるほどのパワーをもっているのですから、有効に利用すれば、大きな武器となるのです。
他人からバカにされて腹が立ったとき、その対処法は、簡単にいえば二通りしかありません。
相手に言われたことが事実であり、自分のほうが間違っていると思うなら、その忠告をありがたく受け入れ、改めるべきです。
相手のほうが間違っているなら、気にしないことです。心を落ち着けてから、相手の間違いを指摘し、誤解を解く努力をするのはかまいません。
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自分に自信をもつには、どうすればよいか。
孤独の不安から逃れるには、どうすればよいか。
人前で緊張せずに話すには、どうすればよいか。
他人を信用するには、どうすればよいか。
人の悩みにはさまざまなものがあります。
「どうすればよいのか」と懸命に考え、または他人の意見を聞き、その通りにやってみたのに、うまくいかない。ほかの人にはできるのに、なぜ自分にはできないのだろう。まだまだ努力が足りないのだろうか。こんな自分が情けない。
そう悩み苦しんで、よけいに落ち込んでしまったときは、少し考え方を変えてみてください。
「どうすればよいのか」ということよりも大切なことは、「なぜそうしたいと思うのか」ということです。
数学の公式を覚えておけば、早く簡単に計算することができます。しかし、ただ公式を丸暗記しただけでは、忘れてしまえば何の役にも立ちません。
公式を忘れても自分で導き出すことができるように、「なぜそうなるのか」という意味を考えながら覚えておくことが重要です。
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